不動産投資コラム
2018/05/11
大阪真和エンタープライズの高橋です。 先日、国土交通省が3月27日、1月1日時点での地価動向を示す公示地価を発表しました。 まず全国範囲で見ると、全用途で0.7%のプラス、商業地で1.9%のプラスと、3年連続の上昇となりました。 東京・大阪・名古屋の三大都市圏で見ると、全用途で1.5%、商業地で3.9%、住宅地で0.7%と5年連続の上昇となりました。 東京と大阪の商業地は4年連続の上昇、上昇幅も拡大となりました。 名古屋では4年連続の上昇ではありましたが上昇幅は昨年より縮小という結果となりました。 地方圏では住宅地の下落幅が減少し、商業地は26年ぶりに上昇。全用途でも下落だったのが横ばいとなりました。地方圏の地価が上昇したのは、外国人観光客の存在が大きいでしょう。インバウンドの増加により店舗やホテルの需要も増え、地方圏の商業地で0.5%のアップとなり、これが地方圏全体の地価を押し上げた要因といえます。
では、弊社が主に中古物件を扱っている大阪市はどうでしょうか?
商業地ベスト5を見ると、非常に面白い結果となっております。まずは下記のランキングをご覧下さい。
(参考資料)http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/5113/00017855/houdousiryou.pdf
1位 中央区 15,800,000(円/㎡)「宗右衛門町7-2」 (クリサス心斎橋)上昇率22.5%
2位 北区 15,000,000(円/㎡)「大深町4-20」 (グランフロント大阪南館)上昇率7.1%
3位 中央区 13,200,000(円/㎡)「心斎橋筋2-8-5」上昇率20.0%
4位 北区 10,800,000(円/㎡)「梅田1-8-17」(大阪第一生命ビル)上昇率4.9%
5位 北区 10,300,000(円/㎡)「角田町7-10」 (HEPナビオ)上昇率7.6%
皆様お気付きでしょうか??
大阪屈指の繁華街である『ミナミ』が、大阪のビジネス街である『キタ』を抜き1位になっているではありませんか!! 大阪市北区以外の地点が1位の価格になるのはなんと昭和45年の調査開始以来初めてのことで、1平方メートルあたり80万円高い結果となりました。
この要因としてもやはり外国人観光客の存在が大きいと考えられます。
大阪府を訪れる訪日客は年々増加しており、大阪観光局の報告によると2017年の訪日客数は過去最多の1,111万人にのぼり、消費額も1兆1731億円とこちらも統計開始後初の記録となりました。外国人観光客の増加で消費や宿泊需要を見込むドラッグストア・ホテルの出店競争がうまれ、それによるテナント賃料の上昇が結果的に地価を上昇させたという流れはセオリーともいえます。 また、前大阪市長である橋下市長が行った規制緩和(御堂筋高さ規制撤廃)の影響もあり海外投資家の注目を集めた大阪の大動脈である御堂筋沿い商業ビル・オフィスビルは外資系ファンドが挙って取得し、高級ブランドのテナント誘致・ビルの建て替え・改装を行い売却益を得る、という例も『ミナミ』の地価を上昇させる要因となっております。
では『キタ』は『ミナミ』に負けるのかというと、『キタ』も店舗やオフィス、ホテル、うめきた2期再開発の影響もあって幅広い需要で地価の上昇は続いており、『ミナミ』のようなインバウンド需要で急上昇というわけにはいきませんが、ベスト5の3つを占める安定さは今後も巻き返す要素が十分にあると考えられます。
今回の『ミナミ』首位獲得は、今後『キタ』と『ミナミ』がお互いに張り合いながら大阪市の地価が上昇していくという良い兆候なのではないでしょうか。
今後の経済成長を促す「国家戦略特区構想」などの国家プロジェクトや大阪万博、カジノを中心とする大型リゾートの誘致、大阪駅周辺などの大規模都市開発に伴って価格上昇はまだまだ期待されます。
末永い不動産投資をしていけるよう、どれだけ忙しくともこういった情報には敏感になっておきたいところです。 そしてある程度の予想をたてたうえで行動できるかどうかが、投資家としての成功と失敗を分けるといえるでしょう。
大阪真和エンタープライズ
不動産投資コラム
2018/05/11
セミナー講師の不動産投資コラム
大阪真和エンタープライズの高橋です。
先日、国土交通省が3月27日、1月1日時点での地価動向を示す公示地価を発表しました。
まず全国範囲で見ると、全用途で0.7%のプラス、商業地で1.9%のプラスと、3年連続の上昇となりました。
東京・大阪・名古屋の三大都市圏で見ると、全用途で1.5%、商業地で3.9%、住宅地で0.7%と5年連続の上昇となりました。
東京と大阪の商業地は4年連続の上昇、上昇幅も拡大となりました。
名古屋では4年連続の上昇ではありましたが上昇幅は昨年より縮小という結果となりました。
地方圏では住宅地の下落幅が減少し、商業地は26年ぶりに上昇。全用途でも下落だったのが横ばいとなりました。地方圏の地価が上昇したのは、外国人観光客の存在が大きいでしょう。インバウンドの増加により店舗やホテルの需要も増え、地方圏の商業地で0.5%のアップとなり、これが地方圏全体の地価を押し上げた要因といえます。
では、弊社が主に中古物件を扱っている大阪市はどうでしょうか?
商業地ベスト5を見ると、非常に面白い結果となっております。まずは下記のランキングをご覧下さい。
(参考資料)http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/5113/00017855/houdousiryou.pdf
1位 中央区 15,800,000(円/㎡)「宗右衛門町7-2」 (クリサス心斎橋)上昇率22.5%
2位 北区 15,000,000(円/㎡)「大深町4-20」 (グランフロント大阪南館)上昇率7.1%
3位 中央区 13,200,000(円/㎡)「心斎橋筋2-8-5」上昇率20.0%
4位 北区 10,800,000(円/㎡)「梅田1-8-17」(大阪第一生命ビル)上昇率4.9%
5位 北区 10,300,000(円/㎡)「角田町7-10」 (HEPナビオ)上昇率7.6%
皆様お気付きでしょうか??
大阪屈指の繁華街である『ミナミ』が、大阪のビジネス街である『キタ』を抜き1位になっているではありませんか!!
大阪市北区以外の地点が1位の価格になるのはなんと昭和45年の調査開始以来初めてのことで、1平方メートルあたり80万円高い結果となりました。
この要因としてもやはり外国人観光客の存在が大きいと考えられます。
大阪府を訪れる訪日客は年々増加しており、大阪観光局の報告によると2017年の訪日客数は過去最多の1,111万人にのぼり、消費額も1兆1731億円とこちらも統計開始後初の記録となりました。外国人観光客の増加で消費や宿泊需要を見込むドラッグストア・ホテルの出店競争がうまれ、それによるテナント賃料の上昇が結果的に地価を上昇させたという流れはセオリーともいえます。
また、前大阪市長である橋下市長が行った規制緩和(御堂筋高さ規制撤廃)の影響もあり海外投資家の注目を集めた大阪の大動脈である御堂筋沿い商業ビル・オフィスビルは外資系ファンドが挙って取得し、高級ブランドのテナント誘致・ビルの建て替え・改装を行い売却益を得る、という例も『ミナミ』の地価を上昇させる要因となっております。
では『キタ』は『ミナミ』に負けるのかというと、『キタ』も店舗やオフィス、ホテル、うめきた2期再開発の影響もあって幅広い需要で地価の上昇は続いており、『ミナミ』のようなインバウンド需要で急上昇というわけにはいきませんが、ベスト5の3つを占める安定さは今後も巻き返す要素が十分にあると考えられます。
今回の『ミナミ』首位獲得は、今後『キタ』と『ミナミ』がお互いに張り合いながら大阪市の地価が上昇していくという良い兆候なのではないでしょうか。
今後の経済成長を促す「国家戦略特区構想」などの国家プロジェクトや大阪万博、カジノを中心とする大型リゾートの誘致、大阪駅周辺などの大規模都市開発に伴って価格上昇はまだまだ期待されます。
末永い不動産投資をしていけるよう、どれだけ忙しくともこういった情報には敏感になっておきたいところです。
そしてある程度の予想をたてたうえで行動できるかどうかが、投資家としての成功と失敗を分けるといえるでしょう。