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ブログ

不動産投資コラム

2019/06/08

現金は安心って本当!?投資をしないことのリスクとは?

皆さんこんにちは。大阪真和エンタープライズの田村です。

普段はあまりテレビを見ない私ですが、今年の初めから放送されている三井住友カードのCMは印象的でした。皆さんご存知でしょうか?

小栗旬さん扮する青年が「今、お金って持ってる?」と話しかけ、友人に財布からお金を出してもらうとそれを手に取り、「これ、君のお金だよね?」と問いかけます。友人は少し怒ったように「当たり前だろ」と反応しますが、青年は「証明できる?これが君のお金だって」とさらに問いかけます。友人は少し困惑したように「証明って。さっきまで僕の財布に入ってたじゃないか」と答えますが「でも今手に持っているのは僕だし、君の名前も書いてないよね?」と反論され、返す言葉もなくなってしまいます。

最後に青年は独り言のようにつぶやきます。「現金は安心だってみんな言うよね。現金は確実だって。本当にそうかなぁ。お金って何なんだろう。

 

お金という概念があまりにも日常的過ぎて改めて考えることは少ないと思いますが、とても意義深いCMなのではないかと思いました。

今回スポットを当てたいのは現金が安心っていうのは本当かという部分です。

 

日本においては現金に対する信頼感は圧倒的でその分投資に消極的な文化があるのではないでしょうか。

確かに銀行金利が普通預金で2%、定期預金では6%を超えることもあった時代では元本を保証しながらそれだけの利息が付く銀行預金に人気が集まるのも当然といえるのかもしれません。

ただ、時代は変わりゼロ金利を超えるマイナス金利時代の現在、利息は雀の涙ほどしかなく銀行の手数料のほうがはるかに大きい現状では銀行預金にそれほど魅力はありません。さらに銀行自体の信頼感も薄れてきて、銀行もつぶれる時代になり、大手だから大丈夫ということも言えなくなってきています。

 

それだけではなくもともと現金にはインフレリスクというものがあります。最近ではギリシャやジンバブエでのハイパーインフレが記憶に新しいのでご存知の方も多いかと思います。世界的にも重要な地位を占めている円がハイパーインフレに見舞われるということは考えにくいですが、公的債務が大きく膨らんだ今の日本の財政を考えた際にはある程度のインフレは可能性として考慮しておくべきではないでしょうか。

そもそもギリシャやジンバブエのような金融危機ではない平時においても、経済の成長とともに緩やかなインフレが目標として設定されています。今の日本のインフレ目標が年2%です。仮に2%のインフレが10年間続いた場合1.0210乗で約22%物価は上昇します。

つまり何かに投資していた場合は資産が22%上昇するのに対し、現金で持っていた場合は現金の価値は22%目減りしたことになります。

もちろんこれは2%のインフレが10年継続という仮定の話の上、そのほかの要因を一切排除した極端な例ではありますが、多くの資産を現金で持っておくということに対するリスクとしてはわかりやすいのではないでしょうか。

物価が上がるということは借入金の価値は相対的に下がるということです。つまり誰が得をするのかというとたくさん借り入れをして実物資産に投資していた人が一番得をするということです。

そしてそれを最も行っているのが誰かというと、いうまでもなく日本政府ですね。

インフレになれば日本政府が得をするのですから政府としてはインフレ局面になるように政策を打つのは当然といえるでしょう。そこで多くの投資家はその波に乗ろうとして投資をしていくわけです。損をするのは投資をしなかった人ばかり。そう考えると投資をしないことのリスクがいかに大きく恐ろしいことかわかると思います。

 

投資を考えるときにリスクばかりを考えて二の足を踏んでしまう人がいます。もちろん正しくリスクを理解するのは投資において何よりも重要な要素です。しかし、実際以上にリスクを恐れて投資が出来なくなるのでは本末転倒です。

前回の私のコラムで触れた機会損失のリスクとともに現金保有のリスクについてもよく考慮したうえで投資計画を立てていただければと思います。